ロータリージャパン English ロータリージャパンのコンテンツ ロータリージャパンのコンテンツ
ロータリー関連資料
 


ロータリーとともに成長

 国際ロータリー(RI)は今日、ほかに例を見ない独特なコミュニケーション・ネットワークをもっています。『THE ROTARIAN』は、アメリカ・イリノイ州エバンストンにあるRI世界本部で発行(出版)されている英語のRI公式雑誌で、約50万部発行されています。世界の各国で31の地域雑誌が25か国語で発行され、130か国以上の人々に読まれています。その部数は、78万部にもなります。
 これら、『THE ROTARIAN』と地域雑誌を合わせた32の雑誌を総称して「ロータリー・ワールド・マガジン・プレス」と呼んでいますが、このコミュニケーション・ネットワークは、ロータリーとともに着実に成長してきました。
 『THE ROTARIAN』の前身である『THE NATIONAL ROTARIAN』は、1911年1月、初代RI事務総長のチェスリー R.ペリーによって、創刊されました(創刊号に掲載されたポール・ハリスの論文『合理的ロータリアニズム』は、『友』誌2011年1月号横組み6~7ページで紹介しています)。創刊号の中で述べられているように、その雑誌はペリーとロータリーの創始者であるポール・ハリスが、「すべてのロータリークラブだけではなく、すべてのロータリアンへ」メッセージを伝える手段でした。ロータリーの雑誌は、今もなおRIのリーダーと世界中の一人ひとりのロータリアンとを結びつける、唯一直接的なコミュニケーション手段としてその使命を果たし続け、ロータリーの情報を読者に伝えています。
 最初の地域雑誌は『THE NATIONAL ROTARIAN』の発行から間もない、1915年に英国・アイルランドで創刊され、その後、1920年代になり、オーストラリアで『ROTARY DOWN UNDER』の前身である地域雑誌が出されました。『ROTARY DOWN UNDER』は後に、地域雑誌が、一定の基準を満たしRI理事会で承認されれば、その地位が約束されるという制度をつくるのに。後に、このオーストラリアの雑誌は、RIから最初に承認されることになりました。また、1920~30年代にはヨーロッパで幾つかの地域雑誌が創刊されましたが、第2次世界大戦のため、休刊を余儀なくされました。
 ラテンアメリカの3つの地域雑誌を創刊したのは、ロータリーのリーダーたちでした。ペルーの公式地域雑誌である『EL ROTARIO PERUANO』は、1942-43年度RI会長のフェルナンド・カルバジャール氏によって、1933年に創刊されました。1974年に創刊された『ROTARISMO EN MEXICO』の最初の編集長は、2000-01年度RI会長のフランクJ.デブリン氏です。そして『BRASIL ROTARIO』の前身の会報『NOTRAS ROTARIAS』は、1924年にJ.トーマス・サボヤ・シルバ氏によって創刊されましたが、彼はその後、創立されたリオデジャネイロ・ロータリークラブの会長を務めました。
 日本では、1952年7月に、地区が1地区から2地区に分割されるのを機として、両地区で情報を共有することができるような雑誌をつくろう、という提案がされ、1953年1月、『ロータリーの友』が創刊されました。創刊号の部数は3,300部でした。

地域雑誌を公認
 長い年月をかけ、いくつかの壁を乗り越え、ロータリー・ワールド・マガジン・プレスは発展してきました。地域雑誌は、RIによって始められたのではなく、それぞれの国のロータリアンによって、始められたのです。地域雑誌はその地域情報も交えつつ、RIからの情報も提供している、ロータリー情報の宝庫で、その多くは発行されている国の言葉で書かれています。初期のころは、このような出版物を管理したり、保護したりする規則や公式の方針はありませんでした。それどころか、地域雑誌は『THE ROTARIAN』のライバル誌とさえ、思われてもいたのです。
 地域雑誌を公式に認めようという考えは徐々に広まり、地域雑誌に関する規則やガイドラインが作られました。そして、RIに「承認され、規定された」公式地域雑誌を、という制度を推進するキャンペーンが、1970年代の半ばにロータリアンのポール・ヘンニングハム氏によって始められました。当時、彼はオーストラリア、ニュージーランド、オセアニアで発行される『ROTARY DOWN UNDER』の編集長でした。
1977年の10~11月のRI理事会決定事項抄録によれば、1977年サンフランシスコで開催された規定審議会において、決議77―67が採択されています。これは、各ロータリークラブの会員は、公式雑誌(『THE ROTARIAN』)、あるいは規定されたロータリーの地域雑誌のいずれかを購読すればよい、という選択を与えたものです。一部分、この規定は、RI細則第19条で、下記を加えることによって変更されました。

 *第3節(a)米国およびカナダにあるもの以外のクラブは、後段に規定する場合を除き、その正会員、シニア・アクチブ会員およびパスト・サービス会員のそれぞれが、国際ロータリーの機関雑誌または国際ロータリーの理事会が承認し、当該のクラブに対して指定した地域的なロータリーの雑誌の有料購読者となり、そして本人が会員となっている限り、その購読を続けることを、会員身分保持のための条件としなければならない。
 RI副会長のケン・シェラー氏は、RI理事会レベルでのこのような改革に、とても積極的でした。この決定がされる以前の、ロータリーの初期の方針では、ロータリアンが地域雑誌を購読するという選択肢はなく、『THE ROTARIAN』か、当時世界本部で発行されていたスペイン語の『REVISTA ROTARIA』の購読を義務付けるものでした。もちろん、日本のロータリアンも、これらの雑誌のどちらかを購読しなければならなかったのです。『ロータリーの友』が公式地域雑誌としてRIから承認されたのは、1980年7月号からです。

ロータリー・ワールド・マガジン・プレス編集長セミナーで意見交換
 地域雑誌の条件はいろいろとありますが、そのうちの幾つかを挙げますと、「2地区もしくは2か国以上の地域を対象に発行されること」「年4回以上発行されなければならない」「RIの方針に合致していなければならない」「RIに財政的な負担をかけずに経営し得るだけの資金をもっていなければならない」などです。各公式地域雑誌は、このような条件を必ず満たすことが求められています。
 また、3年に1度、すべての地域雑誌の編集長は、地域雑誌編集長セミナーに出席するよう、要請されています。3日間の会議の中で、編集長たちは顔を合わせ、自分たちのもつ問題点や懸念を討論するフォーラムも、行われます。これは、RIにとっても、ロータリーの情報伝達責任を果たすための方法を、各編集長らに方向性や指針を与えるよい機会でもあります。なお、2004年のRI理事会では、編集長セミナーは、3年に1度から、2年に1度の開催に変更されることが決まりました。
 アメリカ以外の国で行われた、最初のセミナーは、ベルギーのブルージュで2000年に開催されました。その後RI会長になったカール・ヴィルヘルム・ステンハマー氏がモデレーターを務めました。2003年、オーストラリア・ブリスベーンで開かれたセミナーでは、ウィリアム・ボイドRI会長がモデレーターを務めました。ブリスベーンは、国際大会の次期開催地でもあったため、編集長たちが、その会場や周辺地域を視察し、国際大会参加の促進をする上でも、貴重な機会となりました。これ以降、編集長セミナーは、次の年にRI国際大会が開催される場所で開かれることになりました。
 かつて、セミナーはアメリカ・イリノイ州エバンストン(最初のセミナーは1964年)で行われていましたがその後、テネシー州ナッシュビル、カリフォルニア州アナハイムで行われるようになりました。

世界中の読者のために
 現在では、『THE ROTARIAN』と地域雑誌は互いに協力し合い、各国のロータリー活動に関する情報交換ばかりでなく、編集・印刷に関する専門知識についても、情報を提供し合ったり、意見交換をしたりしています。「ロータリー・ワールド・マガジン・プレス」の雑誌には、7月号の表紙にRI会長の写真を載せることが義務付けられているので、毎年7月号は同じ写真がすべての雑誌を飾ります。これに加え、2005年2月号では、全雑誌が協力して、100周年を同じ表紙で祝いました。この優れたシステムのおかげで、RIは国際的なメッセージを世界中に届けることができます。毎月『THE ROTARIAN』に掲載される会長メッセージやエバンストンだより、RIテーマを広めるための特集やRI国際大会などの記事や写真は、各地域雑誌の編集部に送られます。これらの出版物はRIのメッセージを知らせると同時に、各雑誌が、個々の独立性、お国柄、編集方法などを加えることができます。
 一見、旧式の媒体に見える雑誌も、技術の進歩とともに大きく変化しています。初期のころは郵送で届いた『THE ROTARIAN』の原稿が、1980年代の半ばからはファクスで送信されるようになりました。1990年代半ばになると、Eメールでの配信に変わりました。最後まで郵送に頼っていた写真も、2003年2月からは、インターネツトを利用して入手できるようになりました。技術の進歩は、『THE ROTARIAN』と地域雑誌が、同じ月に同じ記事を掲載するために役立っています。
 そして、『THE ROTARIAN』と各地域雑誌の編集長、また、地域雑誌の編集長同士が、時差を気にすることなく、Eメールで簡単に情報や意見の交換をすることもできるようになりました。
 おそらく、地域雑誌の強みの一つは、偉大なる源、すなわち地域雑誌を作成し、見守っている、誠実なロータリアンの献身にあるのかもしれません。地域雑誌の編集長たちは、プロのジャーナリストであろうと、ボランティアであろうと、パストガバナーであろうと、新会員であろうと、ロータリーの奉仕の理想に対する強い献身という共通の糸でつながっています。そして、世界中にいる読者のために、RIについての情報やアイデアを出しあうことを快く思っています。


 本文は、『ロータリーの友』掲載時に、国際ロータリー・ウェブサイトに掲載されている記事の翻訳を基本とし、ならびにそれ以前の『ロータリーの友』に掲載された記事、その他を加筆したものです。
『ロータリーの友』2005年4月号掲載
その後の変更を訂正

 
このページのトップへ