2つの協議会――地区協議会、国際協議会
地区協議会(District Assembly)」という言葉を、ご存じの方は多いでしょう。また、実際に協議会に参加し、研修を受けた方も身近に存在しているはずです。
地区協議会は、毎年4月または5月に実施されることが望ましいとされていましたが、2010年の規定審議会で、なるべく3月、4月、5月中に開催することになったRIの会合です。参加者は「クラブ会長エレクトおよび次ロータリー年度に指導的役割を果たすよう会長エレクトから任命されたロータリー・クラブ会員」(『手続要覧2007年』P271)、すなわち、次年度クラブ会長をはじめとするメンバーです。
この地区協議会に出席し研修を受けないと、次年度クラブ会長やリーダーにはなることができない、というのが原則ですから、協議会がいかに大切な会議であるか、がおわかりのことと思います。
このように、次年度の会長と、会長が指名したリーダーに研修してもらうのが目的の会合なので、当然ともいえますが、地区協議会に対し全般の責任をもつのは、次年度ガバナーになるガバナーエレクトです。ガバナーエレクトの指示および監督のもと、地区研修リーダーや各地区委員会委員長などの協力を得て、エレクトが立案・実施して、地区協議会は運営されます。
そして、地区協議会を指揮するこのガバナーエレクトが研修を受けてくる場所が、国際協議会(International Assembly)です。
国際協議会の目的
国際協議会の日程は原則6日間。目的は、まず「ガバナー・エレクトに、ロータリー教育を行い、運営上の任務を指導し、鼓舞奨励し、さらに、出席しているエレクトや他の人に、次年度のロータリー・プログラムや活動の実施方法を討議・計画する機会を与えること」(RI細則19.010.1『手続要覧2007年』P236)にあります。
その協議会の議題には「成果溢れる奉仕プロジェクト、会員増強、ロータリー財団、RIの管理運営要件およびRIテーマstea)4k強調事項の発表が含まれる」(『手続要覧2007年』P49)こととなっています。
次年度の国際ロータリーのテーマは、ここで初めて、RI会長エレクトから示され、それについては国際協議会に出席しているガバナーエレクトだけではなく、多くのロータリアンが注目しています。以前は、ガバナーエレクトから送られてくるテーマが書かれたはがきで、次年度のテーマがわかったのですが、現在では、発表直後にRIやロータリーの友のウェブサイトに掲載される記事を見て、知る人も増えています。
時と場所と参加者、経費
協議会の開かれる具体的な時と場所は、RI理事会により決定されます。2010年の国際協議会は、1月18~24日にかけて、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴで開かれました。
協議会の責任者は、RI会長エレクトです。世界中から集まるガバナーエレクトの数と居住地を考慮し、便利がよく、経済的に運営できる場所で開くことになります。この開催地を選ぶにあたって、RI理事会は、ロータリアンが国籍だけを理由として参加できないことのないよう、注意を払う必要があります。
参加者は、RIの中央役員として、会長、会長エレクトと理事、会長ノミニー、理事エレクトと理事ノミニー、事務総長、RI各種委員会委員長です。そして、ガバナーエレクト、RIBI(グレート・ブリテンおよびアイルランド内国際ロータリー)役員ノミニー、およびその他RI理事会の指定した公式参加者(地域雑誌の編集長を含む)となります。<BR> さらに、これら出席者の配偶者が参加します。国際協議会は、次年度7月からガバナーになるガバナーエレクトにとっては、必ずこの協議会の全期間出席しないとその指名が承認されないとされているほど、重要な会議です。このように、特別の目的をもった会合なので、出席者は前記に限定されます。
経費は、『手続要覧2007年』P117によれば「RIの旅行方針に従い、ガバナー・エレクトおよび指定された公式参加者、ならびにその配偶者の経費を払う(ロータリー章典58.070.1)。RIは、会長エレクトにより特に全期出席義務を免除されない限り、国際協議会の全期出席を果たすことを前提として、指定された公式参加者とほかの者の経費を支払う(ロータリー章典58.070.7.)」とされています。
何が行われているのか
協議会は、ガバナーエレクトに、次年度のロータリーのプログラムなどの各種情報を提供する本会議、グループ討論、特別奉仕会議などで構成され、かなりのハードスケジュールです。
協議会で具体的に行われることは、①RI会長エレクトが発表した、次年度RIのテーマとRIの新プログラムの説明と実施モデル、②ガバナーがRIの継続中のプログラムと活動を実施する効果的な方法、③クラブと地区の指導者に情報を与え、訓練し、意欲を与える実際的技術の指導、などといえるでしょう。
ここで参加者に配られる資料類は、RIによって出版され、印刷されたものに限定されています。使用されている言語は、英語・フランス語・日本語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語です。本会議には同時通訳が提供されています。
また、配偶者の会議(Spouse Sessions)として、配偶者自身の参加する活動的プログラムが含まれています。これは、ロータリー情報プログラムと、意欲を高めるような本会議と討論の会議で、構成されています。
国際協議会のもうひとつの顔
そんな緊張を和らげるような、楽しい親睦行事も行われます。協議会は、世界中のガバナーエレクトが一堂に会する状況をつくりだすことによって、彼らを励まし、意欲を喚起してもらうために開催される、といった意味合いも含んでいるからです。
親睦行事の中には、毎年恒例の国際祭りの夕べがあります。自国の文化芸能を紹介するかたちのもので、このイベントでは、ガバナーエレクトとその配偶者たちが、練習を積んだ小喜劇や舞踊、合唱などを各国の民族衣装に身を包んだりして工夫を凝らし、繰り広げています。
こうして、研修以外にも親睦を深め、協議会の最終日には手を取り合って「オールド・ラング・ザイン(日本では『蛍の光』として知られている歌)」を合唱し、全世界のそれぞれの地区へ、学び終えた研修者たちは奉仕を行うために、帰っていくのです。