第9回のテーマは、ロータリーのイメージ向上、広報についてです。K. R.ラビンドラン国際ロータリー(RI)理事は「ロータリーのイメージを築く」というテーマのスピーチで、「革新を意味するアップル社、喉の渇きを癒す清涼飲料を意味するコカコーラ、高品質と耐久性を誇る車を意味するトヨタといった大手企業のように、ロータリーも独自のブランドを築く必要があります。 ロータリーが、宣伝費やマーケティングに大枚を費やすことができないのは事実ですが、私たちには、ほかの組織にはない強みがあります。それは、全世界3万3,000のロータリー・クラブと120万人の会員であり、この莫大なリソースは、最も権威あるトップ企業を凌いでさえいます」と、ロータリーの強みを強調しました。
また、RIから提供される広報補助金と、RIの制作する「人類のために活動します」という広報ツールの活用を勧めました。そして、「
残念ながら、広報にはこれといった決定打が存在するわけではありません。一つの際立ったプロジェクトや大規模なプログラム、あるいはあっと驚くような斬新な企画、信じられないような幸運や奇跡的な瞬間などが、単独でロータリーの仕事を広めるということはありません。ポリオ・プラスのような偉大なプログラムでさえも例外ではありません。必要なのは、世界各地で質の高いプロジェクトを実施すること、そして広報によってこれを効果的に伝えることです。ロータリーのブランドを築くには、プロジェクトの質、奥行きの深さ、有益性といった要素が必要とされます。一方、ブランドが確立されれば、ロータリアンやロータリー財団が資金を募る際にブランドの威力が発揮されるだけでなく、才能を備えた優れた新会員が集まってくるのです」と、ロータリーのブランドを構築のためには質の高いプロジェクトが必要であると述べました。
母国スリランカについて、「津波により、スリランカには世界中の多くの非政府団体から関心が寄せられました。その多くが、いくつもの 約束を誓い、さまざまなプロジェクトを開始しました。しかし、最後までやり遂げた団体は一握りです。ロータリーは約束を果たしました。そして、その評判は広がっていきました。
一方、ほかのNGO(非政府団体)によるプロジェクトは遅々として進まず、政府はこれに業を煮やしていました。 義援金の寄付者を集めてこれらのNGOの活動の進展を報告しなければならなかったとき、政府はロータリーを招き、大規模なプロジェクトで透明性を保ちながら、費用効果や効率を高める方法についてプレゼンテーション(発表)をするよう依頼してきました。これは、学校を建設するという活動をしながら、ロータリーのブランドを築くことのできた証しです。
首都コロンボでデング熱が流行したときも、認識向上を促すプログラムを立ち上げるにあたって市役所が助けを求めたのはロータリーでした。 最近国内で戦闘が終結した後、政府は復興活動の一環として、兵士をはじめとする若者たちを対象とする大規模な職業訓練センターを設置する計画を立て、民間組織に協力を求めました。このプロジェクトの資金と協力者が必要だった政府が白羽の矢を立てたのは、国際的な大手広告代理店でしたが、この代理店は、ロータリーが協力者として加わることを条件に、政府の申し入れを受け入れたのです」と、ロータリーのブランドイメージが高いことを紹介しました。
最後に「そうです、朋友の皆さん。わが国では、ロータリーのブランドが威力を発揮し、ロータリーの徽章が人道的奉仕の象徴となっています。ですから、これは皆さんの国でも実現可能なのです」と結びました。
次は、「有意義な活動を広く認めてもらうこと、それが広報」というテーマで、RI研修リーダーのジェニファー・ジョーンズ氏が話しました。「本日、私がお話しさせていただくのは、ロータリーにおける広報の重要性についてです。かつては、人に認めてもらうためではなく、何も語らずに善行を行うことが奨励されていました。私たちの体験を伝えることがロータリーで重要視されるようになったのは、ここ10年のことです。今ではRIの長期計画にも盛り込まれるようになりました。広報こそが成功のカギであると、シニア・リーダーが認識するようになったのです。
昨年、ビル・ゲイツがこのステージに登場したとき、彼は貴重な資金だけでなく、ロータリーに深い信頼を託してくれました。ゲイツ氏はロータリーが信用できる組織であるとお墨付き与えてくれたのです。そしてこう述べました。私はロータリーの皆さんを信頼している、皆さんがどんな活動をしているか知っている、と。彼は私たちのストーリー、ポリオのストーリーを知っていたのです。
このメッセージには、かつてないほどの大きな広報効果がありました。ゲイツ氏とメリンダ夫人は、命を救うワクチンのための資金を寄付してくださっただけではありません。撲滅活動においてロータリーが信頼のおけるリーダーであると世界に示し、私たちのキャンペーン、組織、ボランティアに息吹を吹き込んでくれたのです。
世界では徐々に信頼できる団体として認識されるようになっているとはいえ、私たちのストーリーがまだ十分伝わりきっていないのは、周知の事実です。もっと多くの人々に手を伸ばし、多くの人にロータリーに参加してもらう必要があります」と、広報活動の効果について紹介しました。
また、「本日皆さんにお話したい最後のコンセプトは、活発な広報を行う上で、パートナーシップが大変重要な役割を果たすということです。ゲイツ財団との協力関係については先ほど少し触れましたが、これは、ロータリーという組織を発展させていく上で、いかにパートナーシップの力を利用できるかという良い例です。パートナーシップとは皆さんにとってどのような意味を持つものでしょうか。
RIの地区広報補助金が設けられた主な理由がここにあります。広報においてメディアと協力するには、この補助金を利用するのが一番の方法です。世界各地の地区が、大きな成果を達成しようとパートナーシップを組む例をご覧いただきましたが、メディアと協力することで、できるだけ費用を抑えて、私たちのストーリーを伝えることができるのです」と広報補助金の意義について述べました。
最後に「今こそ、私たちのストーリーを語るときです。ロータリーが一層輝いていくときがやって来たのです。人々を偉大な行動へと導いていこうではありませんか」と呼びかけました。